ライプニッツが一番影響された人物は、1676年に訪ねた、バールーフ・デ・スピノザであった。ライプニッツはスピノザを訪問した際、スピノザが書いた「エチカ」の草稿を見せてもらった。しかし、彼の作品には政治的な問題も多々含まれており、また、それ以前に実体観念や世界観がまるで違っていたため、ライプニッツはスピノザの哲学を評価することができなかった。同じ哲学というくくりではあっても、内容のベクトルはまるで異なるものであったので、同一ジャンルのものとして扱えなかったそうだ。ライプニッツは、他に、デカルトやマルブランシュの影響も強く受けたそうだ。ここで、モナドロジーの、モナドについて書いていこうと思う。モナドとは、単子を意味する語である。単子というのは、複合体を作る単純な実体を意味する。ただ、ここでいう単純とは、部分がないことを意味する。